よみひとしらず
結婚するよって聞いたとき
私の第一声は
「大丈夫なの？」
「愛はそういうと思った」ってみゆ言ったね
そりゃあ そうよ!
結婚して家庭を持つなんて大変なこと、
出来るの⁉︎ って
お母さんみたいな気持ちになってしまって。
私の方がよっぽど 自分の心配をするべきなんだろうけど。
みゆは ゆったり構えているようで、
こうだと決めたことはとことんやり抜く強さがある。
結婚のことだってよくよく考えて決めたんだろうな.
それを分かっていても、正直、
すごく寂しかったんです
小学一年生の頃、私が越して来たのが105号室.
104号室に居た同級生の女の子がみゆじゃなかったら、
『バナナの皮は本当に滑るのか ?』なんて
実験はしなかったよ きっと
毎日のように、お互いの部屋を行き来したね。
それでも遊び足りなくて、
ベランダの非常時用の壁が壊れればいつでも
会えるのにねーって話したよね
言おうとすることが何度もハモって、
双子みたいだねって笑ったね
交換ノートも手紙も
毎日会うのに毎日交換したよね。
それが高校生になって
社会人になって
連絡を取る回数は減ったけど、
でも、 なんにも変わってないよね
私が酔っ払ったら
ハイハイって手を引いてくれる
私が悩んだら 最後まで聞いて、一緒に考えて、
つらい時は逃げ道を用意して待っていてくれる
心づよくて頼りになる存在がもう15年以上も
近くにあるから、結婚したらなんだかすごく
遠くにいってしまう感じがしたの
でも そういえば
りょうくんが掛けてくれる何気ない言葉にも、
みゆと同じやさしさがあることに気が付きました
大切なひとが大切にしているものを
大事にできるひとは素敵だし
みゆが選んだりょうくんだもんね
大好きなふたりの結婚は
最強で 最高に決まってました。
何気無く読み返したミユからの手紙に
「しんゆうとか、そういうのとは違って、
なにか特別なところにいるのが愛」
って書いてあって、安心しました、
私も同じなので （笑）、
なんでもいいよね。
みゆが 美優で ほんとうに良かった
ほんとうに ほんとうに
おめでとう
